2014.10.12(日) 福島ツーリング

いろいろ考えさせられる景色ばかり。
が、行って良かった。
バイクでなきゃ分からない事ばかり。
この広い場所に以前は街並みがあっただなんて、
言われなきゃ気がつかない。
バリケードの向こう側の帰宅困難地域は、
今まだ人が生活していそうに見えるけど、
現実は違う。
津波の塩害で耕作が出来ないままの圃場も、
知らなければ「跡継ぎがいなくなって放置された田畑」としか思わずに通過しちゃいそう。
今も放射能の影響で国道６号沿道があんなゴーストタウンだとは知らなかった。
除線がおこなわれてる地域も、
住民が人っ子一人いないって事に気がついたのは帰り道の日が暮れてから。
帰り道で、どのお宅も灯りが点いてないので、住んでないのが分かった。
ものすごい数の除線作業員と、
汚染土などが入った袋の置き場と、
その袋の山。
やはり行かなきゃ分からない事ってある。
どれだけインターネットやマスメディアだけ見ても、知り得ない現実ってあるんだなあ……って、
つくづく思った。
多分、
同じ道程を同じ時間に４輪で通っても、
気がつかない事もあるだろう。
夜は、昨夜同様に結構な額の呑み食いをした。
普段は１日１食・多くて２食なので、
我ながら昨日今日の食事代には驚いてる。
でも、よく考えると、
居酒屋で食事してからスナックとかbarとかハシゴして夜中にタクシーで帰る時と比べれば安い出費。
ホテル代や高速道路代やガソリン代を含めれば結構な額の出費になるが、
２ヶ月以上引きこもりの休日ばかりだった事を考えれば、
有意義なツーリングだろう。
日々いろいろストレスが溜まる生活をしてるが、
なんやかんや言ってもバイクに乗れて仕事に就けて飲食に困らない今この生活は幸せな方なんだろう。
この生活がいつまで続くかが分からないという不安は消えないけれど、
生きていかない訳にはいかない。
まだやれるうちは、
やるしかない。
それが「生きていく」って事。
俺はまだまだ甘い。
被災地の写真は、
どこもマイナスイメージばかり感じて撮れなかった。
画像は、
鹿島の奇跡の一本松。
このくらいしかシャッターを押す事が出来なかった。