無罪主張の裁判員裁判・被告に懲役13年の有罪判決
小諸市で去年、火をつけて妻を殺害したとして起訴された男の裁判員裁判で、長野地方裁判所は懲役13年を言い渡しました。
判決を受けたのは、小諸市滋野甲の無職=小根沢半助被告・82歳です。
判決によりますと、小根沢被告は去年7月、自宅の居間で寝ていた妻のみさをさん・当時78歳の体などに灯油をかけ、火をつけて殺害しました。
弁護側は、「火がつくか試したライターの火が偶然、こぼれた灯油に引火したもので、みさをさんを殺す意志はなかった。
また、被告には認知症の症状があり、責任能力もなかった」などと無罪を主張しました。
一方、検察側は、「被告はみさをさんを殺害しようと故意に灯油をまいて火をつけた。
精神鑑定の結果、被告には完全責任能力があった」などと主張し、裁判は殺意や責任能力の有無が争点になっていました。
きょうの判決で、長野地裁の高木順子裁判長は、「事件直後にみさをさんが捜査員に『おじいさんが横になっている自分に腹を立て火をつけた』と供述しているのに対し、灯油をこぼしたとする被告の弁解には不自然な点がある」と指摘。
さらに「精神鑑定医の鑑定結果には、不合理な点は見当たらない」との判断を示しました。
その上で検察側の主張をほぼ全面的に認め、懲役15年の求刑に対し、懲役13年の有罪判決を言い渡しました。
これまでの裁判員裁判で最も長い8日間の審理を終えた裁判員は、判決後の会見で、「長かったと言えば長かったがよく判決まで持ってこれた」とほっとした表情で感想を話していました。
小根沢被告の弁護人は判決を不服として即日控訴しました。
http://sbc21.co.jp/news/index.cgi?page=seventop&date=20101222&id=0167320&action=details
SBCニュース(22日18時14分)
即日控訴かよ・・・。