避難指示が出てる福島第一原発の半径30キロ内、
津波で被害が出てるのに、
立ち入り禁止区域だから行方不明者の捜索も出来ない。
そのまんま。
流されて一面瓦礫の景色のまま。
あの瓦礫の中にどれだけの行方不明者がいるのだろうか。
マスコミは「復興に向けて動き出している」とか「行政機能ごと集団移転」とか報道するが、
未だに食料も灯油も入ってこない避難所や、
ガスも電気も水道も復旧していない被災した自宅ですごす被災者もたくさんいる。
実際「復興に向けて動き出している」被災者もいるのだろうけど、
物資も届かない被災者や瓦礫に残された行方不明者の事を考えると、
「復興に向けて動き出している人達」だけに目を向けてしまう事に違和感が出てしまう。
いずれにしても俺に即効性のある事は出来ないのだけれど、
その無力さが辛い。
現在全国の地方自治体や警察や消防から現地に入って捜索や被災者を助ける活動をしている地方公務員は、
仕事で現地に行っている。
仕事を休んで被災地入りしてるのではなくて、
それが仕事な訳。
建設業や流通業といった民間人も仕事を休んでではなくて、
仕事で被災地入りしてる。
従業員は仕事だが、
会社が無償で労働力や物資を提供しているというパターンが多いのだろう。
仕事を休んだり、仕事の休みを利用して被災者の助けに入ってる人達は、
仕事ではなくて無給の奉仕活動。
俺は、仕事休んで現地に奉仕活動をしに行く事が出来ない。
現地に行っている間は無収入になっちゃうから。
今の俺の経済力では、
仕事休んでボランティアは難しい。
仕事で行けたらどんなにいいだろうか。
しかも仕事で現地入りしてる公務員は、
泊まる場所や食事などのバックアップまである。
手弁当ではない。
もちろん快適な宿泊環境ではないだろうけど。
片や民間ボランティアは全て手弁当。
つまりある程度の経済力がなければボランティアは出来ないという事。
もちろんボランティアもギリギリのところで行動しているのだろう。
だから未だに物質が行き渡らない被災者や、
回収出来ない遺体や、
捜索が出来ない行方不明者がいる。
原発のせいで立ち入れない場所は、
ボランティアか仕事かという事は関係ない訳だが、
瓦礫の中に取り残されているであろうたくさんの行方不明者にしてみれば、
ボランティアか仕事かなどという事は関係ない。
これらの矛盾やどうしようもない事を少しでも解消するのが、
行政の仕事の筈。
被災した地元の行政にこれらをスムーズにおこなえる余裕なんてある訳がない。
地方自治体じゃなくて国がやるべきなんじゃないのかなあ?と思う。
自衛隊員以外の国家公務員でこれらの活動をしに被災地入りしてる役人っていないみたいだね。
状況把握に務める国家公務員はたくさん現地入りしてるみたいだけど。
こういった現場の仕事は自衛隊や地方自治体の役目で、
それでも足りないところは民間企業に、
それでも足りないところはボランティアにって考えなんだろう。
無力な俺が言っても何も変わらないのは分かってるが、
この考え方には違和感がある。
地方自治体の普段ネクタイ絞めてる役人が被災地で現場仕事してるのに、
普段ネクタイ絞めて仕事してる国家公務員の役人が被災地で現場の仕事をしない道理は無いと思う。
地震から二週間目の首相の「国民へのメッセージ」で、
国の役人も被災現場に投入しなくてはならないみたいな事を言ってた。
多分未だにやってないと思う。
俺も無力だけど、
国は無能なんじゃないかと感じてしまう。
国の頭脳、すなわち政府与党が無能なんだろうかね・・・。